「人口減少で日本は衰退する」という悲観論が世の中に蔓延する中、『アメリカに訴えられた男 エリート外資系銀行員が嵌められた罠。そして奈落からの復活』(ダイヤモンド社)を上梓した実業家・本村哲也氏は「これからの30年は日本の黄金時代になる」と断言します。米中覇権争いによる地政学的な日本の再評価、デフレ脱却に伴うお金の回転率向上、そして人手不足が加速させるDX・AI化――。過剰な危機感の裏に隠された構造変化を読み解き、インフレと人口減少を強力な追い風に変えて一人当たりGDPを爆増させる、驚きの未来シナリオに迫ります。
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インフレと人口減少と日本の未来
30年続いたデフレの時代が終わり、インフレの時代に突入した。これは大きなチャンスの到来であると本村氏は言う。
「これから30年、日本経済は大きく成長します。1989年までは、米ソ冷戦の中で日本はアメリカにとって地政学的に極めて重要なポジションにいました。だからこそ円安を含めた数々の政策に日本は助けられて産業は急成長を遂げたのです。だけどソ連は崩壊した。アメリカの世界戦略である二番手国を弱体化させるという地政学観点から、日本は再び仮想敵国になりました。アメリカは自らの覇権を脅かす国を常に狙っています。そこから、日米半導体協定やBIS規制の導入など、ありとあらゆる方法で日本の力を削ぎ、日本の技術を台湾に売り中国に売り韓国に売り、分散させました。ところが日本が弱くなってアメリカが喜んだのは束の間、今度は中国のGDPが世界2位となり、アメリカは中国と覇権を争うことになったのです。ようやく『同盟国の日本が弱くなりすぎたらやばい』という状況になって日本経済へのテコ入れが始まった、というのが現在の状況です。今、鉄の生産も中国が世界一ですけれど、元は日本の持っていた技術を移転したものですよ。造船の技術もほとんど中国と韓国に持っていかれている。アメリカは気がついたら自分の国で鉄が作れない、船が造れないとなっていて慌てている状態です。日本を弱体化させ、中国に技術供与させすぎたから、今こういう状況になってしまっている」
半導体に関しても同じ構造だ。80年代の強すぎる日本の半導体技術を分散させすぎたことで、台湾や中国に覇権を脅かされている。鉄の技術も造船の技術も半導体の技術も、元はすべて日本のものだ。それを日本弱体化計画の中でアメリカは各国に分散させた。しかしここから30年は、日本に黄金の時代が来る。アメリカが中国に負けないためには、日本の協力が不可欠になっているからだ。
そして同時に今、インフレが起こっている。インフレになるとお金の価値が減るから、みんな慌てて使っていくことになる。経済はお金を回転させることが大事だから、お金の回転率がものすごく上がっていくことで自然と景気はよくなっていくという。
日本の人口減少は経済成長において深刻であるとよく言われるが、それについてもそれほどの心配はないと本村氏は言う。
「今後DX化やAI化が進んで、人がいなくても生産ができるようになる。無人の工場がどんどんできる。日本は人口が減ることがすごくマイナスだと言われているけれど、逆にチャンスになるかもしれない。単純作業がいらなくなってくるのです。日本は今まで賃金が安かったから機械化が進まなかったけれど、人件費が上がり、人を採れなくなれば、自(おの)ずと機械化がどんどん進んでいく。人口は減るけれど、経済規模は増えていく状況になりうる。そうすると一人当たりのGDPも増えてくる。JRの改札も高速道路のゲートも自動化されたじゃないですか。そういう流れなんだと思いますね。効率化が進んで、銀行の支店もどんどんATMだけになっていますよね。配膳ロボットが普及すれば、ウェイター、ウェイトレスもいらなくなる。だから逆に人がサービスすることは付加価値になって、高級店だけのサービスになっていくでしょう」







