完璧を求めすぎて仕事を終えられない。やらなければいけないことを先延ばししてしまう。そんなときの対処法を、『おい、とりあえず終わらせろ』の著者、nwiizo(ぬうぃぞう)氏が伝えます。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

おい、とりあえず終わらせろ毎日忙しいPhoto: Adobe Stock

タブが増え続けるのは、意志が弱いからではない

 朝から晩まで、会議と返信に追われる。

 部下の相談にも乗り、上からの依頼にも応える。

 気づけば一日が終わっているのに、「これが終わった」と言える仕事が、ひとつもない。

 そんな感覚はないでしょうか。

 実は、その原因は、忙しさだけではありません。

 私にも、似た経験があります。

 毎日コードを読んでも、「終わった」と言える瞬間が一度もありませんでした。

 一方で、チャットの通知に返信すれば、数秒で「対応済み」になります。

 そうして私は、「情報収集」と称して、ブラウザのタブを開き続けていました。でも、どのタブを閉じても「完了」にならないから、タブは増え続けます。

 報酬が遠すぎると、動機は「今すぐ手に入るもの」に切り替わります。

 タブを開いてばかりいるのは、意志が弱いからではありません。報酬の距離が遠すぎるからです。

「ご褒美を設定しよう」という方法も、一時的には効くでしょう。

 でも、それに頼りすぎると、ご褒美なしでは動けなくなります。

 だから私は、外から報酬を足すより、タスクを小さく分けて「完了」の回数を増やすほうがいいと感じています。

 完了そのものが、報酬になるからです。

「よし」と言わなければ終わっていない

 作業をひとつ終わらせたら、次のタスクにすぐ着手する。

 そんな頃の私は、「日々何をやっていたか」がまったく思い出せませんでした。

 ひとつ終わったことに気づかないまま、次に入る。そのまま、半年が過ぎていく。ずっと走っているのに、どこにも辿り着いていない感覚だけが残っていました。

 今は違います。

 小さなタスクでも、終わったら「よし」と言う。コーヒーを一口飲む。窓の外を見る。

 一瞬でいいのです。その区切りが、次への活力を生みます。

完了は、頭の外に出して初めて確定する

 完了の祝い方は、何でも構いません。

 誰かに「終わりました」と伝える。リストにチェックを入れる。声に出す。

 大事なのは、完了を頭の外に出すことです。

 頭の中だけの完了は、いくらでも「まだ足りない」に引き戻されてしまいます。

 リストのチェックは、後から自分で外せます。「やっぱりまだだった」と書き直せるからです。

 でも、誰かに「終わりました」と言ってしまったら、取り消せません。相手の中に、「終わった」という事実が残るからです。

 だから、なかなか完了を認められないタスクほど、誰かに報告するのが効きます。

 完璧主義の傾向が強いと祝えないのは、祝った瞬間に「ここで打ち止め」を認めることになるからです。「祝えない」は、「終わりを認められない」の別の顔。

 すべての仕事を、ひとつ残らず祝う必要はありません。

 まずは今日、ひとつ終わったら「よし」と言ってみる。

 気になっている仕事があれば、「終わりました」と誰かに伝えてみる。

 小さな完了を祝うことが、仕事を前に進めるコツです。