「毎日忙しいのに、自分のやりたいことができない」「気づけば、他人の用事ばかり優先している」。そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。しかし、同じように忙しい毎日を送っていても、自分の時間を大切にできる人と、他人のために時間を使い果たしてしまう人がいます。では、その違いはどこにあるのでしょうか。『世界の役員が教えてくれたこと「仕事に追われる人生」で終わらない生き方』は、その答えを教えてくれます。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

人生を「他人のために費やしてしまう人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

他人のために時間を使ってしまう人の共通点

朝、目が覚める。
まだ布団の中にいるうちに、スマホを手に取る。

「昨日のメール、返信が来ているかな」
「仕事の連絡が入っていないかな」
「何か急ぎの用件はないだろうか」

そんなことを考えながら、通知を確認する。

未読メールに目を通す。
LINEのメッセージを確認する。
気になる連絡があれば、その場で返信する。

気づけば、起きてから30分が過ぎている。
そんな経験はないだろうか。

もちろん、連絡をこまめに確認すること自体が悪いわけではない。
仕事を円滑に進めるためには、必要なことだ。

しかし、朝から他人の用件に対応していると、いつの間にか自分の時間が奪われてしまう。
本当は自分のために使えたはずの時間が、次々と他人のために消えていく。

そして、一日が終わる頃には、こう感じてしまう。

「今日も忙しかったのに、自分のやりたいことは何もできなかった」

朝イチで「メールを開かない」

では、自分の時間を大切にしている人は、何が違うのだろうか。
そのヒントになるのが、次の言葉である。

一方で役員たちは、朝イチでメールを開きません。
朝は、その日でいちばん頭が冴えている時間です。ここでメールを開けば、その日の思考が一気に「他人のアジェンダ」に乗っ取られると知っているからです。

彼らが起きてすぐにやるのは、その日の予定を頭の中で設計することです。
今日は何を決めなければならないのか。誰にどんなメッセージを出すべきか。どこで判断を誤ると、あとが重くなるのか。
これらを考えることから、役員の一日は始まります。

――『世界の役員が教えてくれたこと「仕事に追われる人生」で終わらない生き方』より

仕事ができる人ほど、朝の時間を大切にしている。
それは、単に早起きをしているということではない。

他人の用件に対応する前に、自分が何をすべきかを考えているのである。

たとえば、朝起きてすぐにメールを確認する代わりに、今日やりたいことを一つ考えてみる。
ずっと先延ばしにしていた仕事を進める。興味のあることを勉強する。自分の将来について、少しだけ考える。
そんな時間を持つだけでも、一日の過ごし方は変わってくるだろう。

もちろん、他人のために時間を使うことも大切だ。
誰かの役に立つことは、仕事でも人生でも、大きな喜びになる。
しかし、他人の用件に反応することばかりを優先していると、自分にとって本当に大切なことが、いつまでも後回しになってしまう。

だからこそ、朝起きてすぐにスマホを開くのを、少しだけ我慢してみる。
そして、今日という一日を、自分はどう過ごしたいのかを考えてみる。
他人からの連絡に応えるのは、そのあとでもいい。

自分の人生を大切にするためには、まず、自分の時間を自分で決めることから始めてみてはどうだろうか。