完璧を求めすぎて仕事を終えられない。やらなければいけないことを先延ばししてしまう。そんなときの対処法を、『おい、とりあえず終わらせろ』の著者、nwiizo(ぬうぃぞう)氏が伝えます。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

おい、とりあえず終わらせろもう少しPhoto: Adobe Stock

相手の知りたいこととはズレているかもしれない

 作成した資料に目を通す。大筋は悪くない。

 ただ、このまま客先に出すには説明が足りない気がする。

 あともう少し直そう、そう考えたものの、会議や別の対応で時間が過ぎる。

 ようやく開き直すと、今度は別の箇所が気になってくる。

 多くの業務を抱える忙しい人ほど、そんな経験はないでしょうか。

 自分が作った資料には責任がある。だからこそ、少しでも良い状態で出したい。

 その気持ちは自然なものです。

 ただ、手元で直し続けている間、相手は内容を確認できません。自分では大事だと思って加えた説明も、相手が知りたいこととは違うかもしれない。

 つまり、「もう少し良くしてから」という配慮が、確認する機会を遅らせてしまうことがあるのです。

「完了」と「改善」は混ぜない

 だからこそ、「もう少し」「あと少し」。この言葉が出たら、一度立ち止まってみてください。

 何を直せば、出せるのでしょうか。いつまでに、見せるのでしょうか。

 そこが決まっていなければ、「もう少し」は何度でも続きます。どんな資料にも、良くできそうなところは見つかるからです。

 しかも、相手に確認してもらう時間には限りがあります。プレゼンの当日や納品の直前に初めて見せても、大きく修正する余裕はありません。

 早めに見せれば直せたことが、手元で磨き続けたために、直せなくなる。そんな事態は避けたいものです。

 私も以前は、「もっとデータを足せる」「もっと見やすくできる」「もっと論理を詰められる」という思いを手放せませんでした。

 そのとき、ごちゃまぜにしていたのが「完了」と「改善」です。

 ここでいう完了は、「ここで一旦出す」と線を引くこと。改善は、出した後にフィードバックを受けて直すことです。

 完了は「止める」技術で、改善は「動かす」技術。この2つを同時にやろうとすると、「出す前にもう少し良くしよう」が続き、誰にも見せないまま時間が過ぎていきます。

 一度出して、相手の目を入れる。そこで初めて、本当に直すべき箇所がわかることもあるのです。

「いつまでに出します」と、先に伝える

 では、どこで区切ればいいのでしょうか。

 私は今、自分でデッドラインを設定するようにしています。「金曜日までに、60点で出す」と決め、チャットで「金曜に出します」と書くのです。

 ここでいう60点は、相手が方向性を確認し、次に何をすべきか判断できる状態です。完成品としてではなく、「方向性を見てほしいドラフト」として共有します。

 相手に伝えた瞬間、期限は「自分との約束」から「社会的な約束」に変わります。自分の気分だけで、いつまでも延ばすわけにはいかなくなる。その居心地の悪さが、「もう少し」を断ち切る力になります。

 今は、「相手に確認してもらえる状態になったか」と考えます。なったなら、一度出す。次にどこを直すかは、反応をもらってから考えます。

 今日、手元で止まっている資料があれば、まず「何を確認してほしいか」を決めてみてください。

 そして、「◯曜日に、方向性を確認できる状態で共有します」と伝える。

「もう少し」を繰り返す代わりに、いつ、何を見せるかを決める。その区切りが、仕事を次に進めます。