『その仕事、スケールするの?』は、シアトルの巨大IT企業で働く著者・福原たまねぎ氏が、世界一流の同僚から学んだ成果の出る仕事のやり方を明かす1冊です。今回は書籍の発売に先駆け、「1日に集中できる時間」にまつわる本書の一部を先行公開します。

会社員Photo: Adobe Stock

「1日に集中できる時間」を知る

スケールする仕事とは、1回の努力が、繰り返し使われ、広がり、しかも自分がいなくても動きつづける仕事である。

なぜ、成果=努力×再現性(真似できるか?)×波及性(広がるか?)×自走性(自分がいなくても回るか?)がそんなに大事なのか。

答えはシンプルで、人間は有限だからだ。

時間には限りがあるし、体力にも限界がある。そして集中力にもリミットがある。

仕事に追われていると、「もうすこし働けばどうにかなる」と思ってしまう。

でも、冷静に考えると、その「もうすこし」は思っているよりずっと短いことに気づく。

一生のうちの働く時間

22歳から65歳までフルタイムで働いたとして、生涯の総労働時間はおよそ8万4000時間と言われている。

数字だけだと長く感じるかもしれないが、これが人生における「働く時間」だ。

さらに厳しいのはここからで、そのすべての時間が価値を生み出しているわけではない。

心理学者アンダース・エリクソンらの研究では、人間がほんとうに集中できる時間は、1日あたり最大でも3~4時間程度だとされている。

つまり、ぼくらが一生のうちで集中して価値を生み出せる時間は、3万1500時間~4万2000時間程度。想像しているよりもずっと少ない。

だから「もっと頑張る」は解決策にならない。

もっと頑張るのではなく、努力の使い方を変える。

一度の努力を、何度も使える形に変える。この3つの要素はそのための視点だ。