イスラエルの総選挙は接戦となった。誰が首相を務めるかを巡って数週間から数カ月に及ぶ困難な交渉へと向かう見込みとなっており、中東全域を巻き込む現在の戦争が始まる直前の状況にイスラエルを再び引き戻す可能性がある。 ベンヤミン・ネタニヤフ首相に対抗する野党勢力は、今回の選挙で圧勝することを期待していた。だが、ネタニヤフ氏は野党の攻勢をしのぎ、イスラエルの政治情勢は2019年から22年にかけての状況に逆戻りする方向に傾いている。当時、安定した政権の樹立に各党が苦戦し、イスラエルは5回の総選挙を繰り返した。イスラエルのシンクタンク、国家安全保障研究所(INSS)で米・イスラエル研究の責任者を務めるアビシャイ・ベン・サッソンゴルディス氏は、この状況を打開する方法はいくつかあるものの、「長期にわたって安定した政権を生み出す方法を見いだすのは難しい」と述べた。「イスラエルが抱える根本的な政治課題にうまく対処できるものとなると、なおさらだ」