欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁が辞意を表明した。欧州経済に債務問題とインフレ再燃が重くのしかかる中、欧州第一級の要職に空席ができる。29日付の発表文によると、ラガルド氏は来年2月に退任する。正式な任期は来年10月までの8年間だ。この日の政策判断に先立って開かれたECB政策理事会では、立ち上がった参加者から拍手が送られた。ラガルド氏自身が早期辞任もあり得ると認めていたこともあり、任期を全うするかどうかと1年以上前から疑問視されていた。退任後の予定は明らかにしていないが、過去には世界経済フォーラム(WEF)会長への就任を口にしていた。母国フランスの政治的混乱もラガルド氏の決断に影を落としている。元フランス財務相であるラガルド氏は、早期退任について、来年の仏大統領選で何らかの役割を果たしたいとの思いと結び付けてきたが、自身は立候補しないとしている。