ステージ4の悪性リンパ腫が発覚し、山のように入っていた仕事が次々とキャンセルになったフリーアナウンサーの笠井信輔さん。入院直前に「とくダネ!」に生出演した笠井さんは、がんと向き合う決意とともに、どうしても伝えておきたいことがあった。それは、東日本大震災の被災者たちとの出会いから学んだ、人生の見方を変える考え方だった。絶望的な状況に直面したとき、人は何を支えに前を向けばいいのか。笠井さんが生放送で語った言葉とは。※本稿は、フリーアナウンサーの笠井信輔『生きる力 がん寛解までの記録』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
入院直前、「とくダネ!」の
生出演でがんを報告
写真:笠井信輔さんのインスタグラムより
2月19日木曜日。
なかなか寝付けないまま朝5時を迎えてしまいました。
加藤マネージャーがレンタカーを借りてきてくれて、入院の荷物を積んでフジテレビへ。入院前に「とくダネ!」に生出演し、病状報告をするのです。とにかく体が痛い。特に今日はお尻と右足の付け根の辺りが痛い。
日々違う所が痛むのが、内臓がんと違う所です。全身にがんが散らばっているのだから仕方ありません。でも、今日、入院できるのです。それがうれしかった。
鎮痛剤を飲んで出発したのですが、フジテレビについても足が痛いために引きずってしまう状況。それまで病気をひた隠しにして、気づかれないようにと家族と加藤さん以外の前では元気に振る舞っていました。しかし、前日の新聞報道で病気を隠す必要がなくなったため、緊張の糸が解け、なんだか本当に病人のような雰囲気になってしまいました。人間って不思議なものです。
メイク室の前の廊下では、「とくダネ!」の佐々木明日香ディレクターがカメラと共に私を待っていました。いよいよカメラの前で自分をさらすドキュメンタリーが始まるのです。覚悟はできています。







