2025年に行われた日米首脳会談で握手を交わすトランプ米大統領と高市首相 Photo:Andrew Harnik/gettyimages
トランプ大統領を誰が止められるのか
高市訪米を米国追随だけで終わらせるな
衆議院選挙圧勝で続投が確実な高市政権の当面最大の外交課題は、3月19日に予定されるトランプ大統領との首脳会談だ。
第2期政権の2年目に入った1月早々のべネズエラへの軍事攻撃や、デンマーク自治領のグリーンランド割譲を求めて、同盟国への欧州諸国に対しても高率関税賦課の動きをみせるなど、「力の支配」と「米国第一」路線を進めるトランプ大統領は、いまや世界にとって「最大のリスク」となっている。
11月の議会中間選挙を控えて国民へのアピールから自国の国益確保を露骨に進める姿勢は一段と強まると予想されるが、トランプ米国の「暴走」を誰がどう止めるか、そのリスクをどう回避するかが、世界の課題となってきた。
実際、欧州諸国などでは、国防費拡大などで自らの安全保障を確保する動きとともに、中南米諸国やインドとの自由貿易協定の合意、中国とも関係見直しに動くなど、トランプ米国と距離をとる取り組みが始まっている。
日本はどう対峙(たいじ)するのか。首脳会談を前に、赤澤経済再生相が訪米、「80兆円対米投資」の第1号案件実現の調整が進められているほか、首脳会談では、中国をにらんだレアアースなどの確保での協力や防衛費増強など、日米の連携強化などをどう“演出”するかに日本政府は腐心しているようにみえる。
安全保障を日米同盟に依存している日本が、完全な米国離れをすることは難しいにしても、日本は米国にただ追従するのでなく、時には米国に物申し、時には自立した外交で米国一国主義の欠陥を補うなどで、世界での存在感や米国に対しても発言力を強めることはできる。
とりわけ、今後、「対米梃子(てこ)」として重要であり、取り組むべきはアジア外交の見直しだ。







