第5回では、日本初となる、弁護士と依頼者のマッチングサイト「弁護士ドットコム」を運営する、法律事務所オーセンス・代表弁護士の元榮太一郎氏に登場していただきます。IT化が遅れる弁護士業界の中で、登録弁護士が1500人を超え15000件近くの相談・見積を集めるという、今最も注目を浴びているサイトのひとつです。
斬新なモデルの裏に隠れている、レジェンドマーケティングに迫りたいと思います。
「携帯電話と同じく、1人1顧問弁護士の時代になります」と語る元榮氏が掲げる理念のもと運営されているのが、『弁護士ドットコム』です。
同サイトは、法律に悩む一般ユーザー(依頼者)と、弁護士をマッチングさせる、いわばお見合いの「場」を提供しているサイトです。サイトの特徴を簡単に紹介すると、以下の4つがあげられます。
・事件を依頼したい時に、同サイトの登録弁護士へ費用の一括見積依頼ができる。
・登録弁護士にインターネットでお手軽に相談できる。
・自分に最適な弁護士を無料で検索することができる。(弁護士の口コミ評価あり)
・法律に特化したQ&A(弁護士も参加)を無料で利用できる。(掲示板形式の質疑応答サービス)
元榮氏が率いるオーセンスグループ株式会社が運営する「弁護士ドットコム」 |
注目すべきは、インターネット法律相談サービスです。毎月投げかけられる質問に対して、弁護士の先生による回答率が、なんと96%を達成しています。
また、サイト立ち上げ初年度と現在のサイトの状況を比較してみると、PV数は100万PVを超え立ち上げ初年度と比べると10倍に迫る勢いに伸びています。
元榮氏は弁護士の資格を持ち、自ら弁護士業を営みながら、毎月65万人以上が訪問する『弁護士ドットコム』を運営しています。短期間のうちに成長したその秘密は、大学時代の現体験にありました。
大学時代の接触事故が
起業のきっかけに
元榮氏の起業のきっかけは、大学2年生のころに遡ります。
元榮氏は自動車で接触事故を起こしました。学生で保険料を支払うことも困難だったため、自動車は無保険でした。接触事故の相手方は、ある信用金庫の副支店長の社用車。事故後、すぐに示談交渉がはじまりました。当然ながら、元榮氏は自分で交渉、相手方は保険会社の示談担当者です。