2009年9月から3年3ヵ月間にわたって政権を担った民主党。今は野党として党の再建を急いでいる。改革の旗振り役を務めるのが海江田万里代表だ。海江田代表は、与野党両時代の民主党を党中枢から見つめ続けてきたキーパーソンの1人。民主党政権時代には経済産業大臣として原発事故対応に奔走し、自党が下野した昨年12月の衆院選後には「創始者の1人として党を建て直す責任がある」と決意表明して代表選に臨んだ。そんな海江田代表の目に、現在の民主党はどう映っているのか。政権に返り咲くために、どんな党改革や政策を考えているのか。その胸の内を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也、撮影/宇佐見利明)
代表就任後は敗戦に次ぐ敗戦だった
道半ばだが党の建て直しは必ずやる
――民主党は、2009年9月からの3年3ヵ月間にわたって政権を担いました。しかし、昨年12月の衆院選で自民党に敗れて野党となり、今年7月の参院選でも議席を減らしました。現在の党勢は、衆議院で57議席、参議院で59議席となっています。これから政権復帰を狙いますか。
衆議院議員、民主党代表。1949年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学卒。経済評論家を経て、93年第40回衆議院議員総選挙に日本新党公認で出馬し、初当選。95年市民リーグを結成し、代表委員(党首)に就任。96年旧民主党結党に合流、その後党政策調査会長などを務める。2009年からの民主党政権では内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当、科学技術政策担当)、経済産業大臣などを歴任(いずれも菅内閣)。民主党が下野した直後の2012年12月の党代表選に出馬して当選、現在に至る。
もちろん、そう思っています。
――海江田さんは民主党が野党になってから代表に就任し、現在は党を建て直すべく奮闘していらっしゃると思います。今感じている課題や目標は何ですか。
やはり、大変厳しい国民の視線を感じますね。私が代表に就いて以降は、山口補選、東京都議選、そして参院選と敗戦に次ぐ敗戦を味わいました。民主党が政権にいた3年3ヵ月の間に失ってしまった信頼は、取り戻せていない。党再生は道半ばという印象ですね。だけど、まだまだこれから。あと何年かかるかわかりませんが、党の建て直しは必ずやります。
これまでも、党再建のための構想は色々練っていたのですが、とにかく目の前に選挙があったから、なかなか着手できなかった。今後は政策面、組織面での具体的な建て直しに着手していきます。
当面の目標は、2015年春の統一地方選で勝つこと。自党の国会議員がいなくなってしまった都道府県もあるので、都道府県連本部へのテコ入れや財政的支援を通じて、どうやって強化していくかが課題です。