株価が大きく売り込まれている。PBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業の割合が73.5%、PER(株価収益率)10倍割れも28.2%(共に2008年11月末の東証1部)に上る。
外国人投資家のポジション解消傾向が根強い一方で、個人投資家には押し目買い姿勢が目立つ。確かに市場混乱で株価が急落したときこそ、バリュー株の仕込み場面だろう。
しかし注意すべきは「売り込まれたからバリュー株」ではないことだ。実際の企業価値以上に売り込まれている必要がある。
それらをどう探せばいいか? PBR1倍割れは会社が倒産しても残された資産額が株価を上回ることになるが、現実にはたとえば企業が保有する機械設備を売却しようとしても、買い手が現れなければ評価額の回収は難しくなる。