先週の総括
先週の日経平均株価は、大きな動きはなくもみ合いとなった。週央に、日本銀行が銀行保有株の買い入れ再開を決定したとの報道から、急伸する場面もあったが、買い上がるだけの力もなく、その後失速。米国の金融安定化策・景気対策法案の動向も不透明であり、買いが続かない状況である。
週末は円安を支援材料に200円高まで買われたが、結局前週末比1.0%高い8076円で引けた。
規模別には大型株が堅調だった。マザーズ指数は前週末比2.2%のマイナスとなった。業種別には海運、石油石炭、非鉄などが上昇、一方で食品、電力ガス、証券などが下落した。
今週の予報
JR業界は流通事業など非運輸事業が好調で
「晴」→「晴」
→ |
今週の日経平均株価は、もみ合いの展開を予想する。代表的な企業の第3四半期決算はほぼ終了したが、事前の予想通り業績下方修正の連続であり、日経平均株価の予想EPSは、1月最初の530円から300円割れまで急低下している。
しかし、市場は逆に悪材料の出尽くし感もあり、妙に底堅い状況だ。8000円をはさんでの細かな動きが続いており、どちらかに動くには材料不足と判断している。
JR3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)の2009年3月期第3四半期決算が発表になった。
3社ともに5%前後の前年同期比の営業減益で着地した。製造業中心に大幅減益決算が相次ぐなか健闘しているが、株価の反応は別だ。業界を代表するJR東日本の株価は、2月2日に前日比240円安の5910円で引けて、昨年10月のザラバ安値6000円を割り込ん後も下げ止まらない。連結PERが10倍に接近しており、割安感が出始めたと判断している。