未経験の新人議員が半数弱、
政策秘書確保の問題も

 総選挙で圧勝した民主党ですが、まさに勝負はこれからと言えます。「政権交代」への大きな追い風もあって大勝した今回の総選挙でしたが、次回4年後の総選挙で同じ風が吹くかどうかは、まさにここからの政策とその遂行能力にかかってきます。

 今回の選挙では、民主党の全308人の当選者のうち、実にその半数弱にのぼる143人が新人議員です。前回の郵政選挙における自民党の当選新人は83人でしたから、これと比較しても、民主党の経験者の相対的な不足や、それに伴う新人教育の大変さは明らかです。

 また、急増した当選議員に対する、政策秘書の数が足りないという問題も指摘されています。政策秘書は一定の試験や審査に合格する必要があり、すぐに増員することができない半面、国会対応などに追われる議員の政策立案や立法活動を補佐する重要な役割を負います。これをどう確保していくのか、目先の政策立案、遂行能力を測る上で、重要な要素となります。

 また民主党は、「官僚主導」から「政治主導」への変化を促すとして、「国家戦略局」を開設し、国会議員を100人以上送りこむ予定としています。ただ、民主党の現状では、その実現のためには、当選回数が3回までの議員ほぼ全員を駆り出す計算になり、実際に上手く機能するのか懸念されるところです。

 さて、最後に下記グラフをご覧下さい。これまでの自民党、民主党両党の、衆議院での議席占有率の推移です。

【出典:総務省/グラフ詳細は左下の「vizoo」マークをクリック!】

 10年以上過半数を割り続けた自民党が、前回の総選挙では、その占有率を約62%という過去稀に見る数字まで伸ばしました。それが4年後の今回の総選挙で25%を切る過去最低の水準まで落としたのですから、「郵政選挙」での自民党への大きな追い風と、今回「政権選択」選挙での強い逆風のギャップは、すさまじいものがあります。

 これを見ると、次の「風」がどちらに吹くのか、全く分かりません。

 最初の猶予はこの4年間。民主党が今回の圧勝を大きな力にして、将来の日本を見据えた政策を遂行する能力に、期待と共に注目して行きたいと思います。