クラウドサービスへの関心が高まる中、海外進出を本格化させている伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)に現状と課題を聞いた。

Photo by Toshiaki Usami

──2014年度には売上高3600億円、営業利益300億円、純利益180億円という意欲的な目標を掲げていますが、この上期は前年同期比で、増収減益になりました。

 海外企業を買収したことで売上高が伸びました。ただ、製品の競争が激しくなったことと円安の影響により、減益となりました。利益面の改善をどう図るか。そこで今注力しているのが、クラウドサービスの提供です。

 実は、クラウドサービスの利益率はざっと30%近くに上ります。しかも売れば売るほど利益率が上がっていくものです。ここを強めていこうと、12年度の45億円から14年度には110億円にまで売り上げを増やして利益を伸ばしていく見込みです。

──そもそも、CTCのサービスの特徴はどこにあるのでしょうか。

 システム構築の事業というのはゼネコンと似ています。ビルを建てるとすれば、設計図を描いて資機材を用意し、人を配置して組み立てていきますが、システムもそうです。

 われわれの場合はその際に、特定の会社の資機材に限定せずに、顧客の望む形で、最もよい製品を最も安く組み合わせる技術があります。ここが特徴です。