本格的な年末年始のホリデーシーズンが到来。ショッピングサイトが盛り上がるこの時期、インターネット上ではオンライン詐欺被害が増加する傾向にある。日本でもこの時期は、冬のボーナス、クリスマスが重なり購買意欲が高まる。サイバー犯罪者はこうした時期を見逃さず、オンライン詐欺を狙うほか、個人情報を盗み出す、ウイルスを忍び込ませるなど活発な動きを見せる。先日、インターネットセキュリティ事業者のマカフィーが「オンライン詐欺」を回避するための、オンライン詐欺の手口と対策方法を発表した。同社のコンシューママーケティング部 青木大知部長が、日米でのオンライン詐欺の手法とその対策方法を指南する。
日米ともに盛り上がりを見せる
オンラインショッピング
2013年秋、ワシントンに本部を構える小売事業者団体National Retail Federationが実施したホリデーシーズン購買調査によると、このシーズンの米国の小売業全体の売り上げは約61.9兆円(2013年12月13日時点)に達します。デジタルマーケットの市場調査機関eMarketerの調査ではオンラインを介した売り上げは、2012年と比べて15%増の約6.2兆円に達すると見られ、このうち16%がモバイルからオンラインでショッピングを楽しみます。
シンクタンクPew Internetの調査で、米国の成人のうち51%はオンラインバンキング口座を持っており、32%がモバイルバンキングを利用していることがわかりました。モバイルはその携帯性、豊富な機能により高い利便性を持っています。しかし、モバイル端末の紛失、または盗難により悪意のあるユーザーの手に渡ってしまった場合、“高い利便性”までもが悪用されてしまいます。また、ウイルスの侵入により端末の権限を奪取されてしまった場合も同様、サイバー犯罪者は自由にオンラインバンキングを利用できてしまうのです。
日本においてもオンラインショッピングは身近なものとなっており、米国と同じく、12月は購買意欲が高まります。2012年10月には、マーケティングリサーチ会社Harris Interactiveとマカフィーが共同で、日本の年末年始におけるオンラインショッピング状況調査について日本人1007名を対象にオンラインで行いました。