新年になり、まもなく2週間が過ぎようとしている。
不動産業界は、昨年9月末まで契約し、今年3月末引き渡し分の消費税駆け込み需要は落ち着いたものの、依然として市場は過熱状態だ。この傾向は今年中続くことは間違いないと筆者は見ている。昨年以上に不動産の話題が尽きない1年になるだろう。
なかでも私が最も注目しているのは中古マンション市場だ。なぜなら、中古マンション売買において長年の問題と言われてきた、仲介業者と売買希望者の「情報の非対称性」が、解消される方向にあるからだ。
業界の常識を覆す
注目のウェブサービス
その「情報の非対称生」を解消へ向かわせるウェブサービスを紹介しよう。両サイトとも、中古マンション流通にイノベーションを起こそうとしている。
1つは、マンションリサーチ社が運営する中古マンションサイト「マンションナビ」だ。情報掲載分譲マンション棟数は10万8000棟を超え、全国の93%を網羅している。このサイトには、日本全国のあらゆる分譲マンションの、現在の売買目安価格が掲載されている。
2つ目は、大和ハウスグループの大和ホームズオンライン社が運営する中古マンション売買サイト「住まいのバトン」をリニューアルし、2013年12月19日から「中古マンSHOW」をスタートさせた。
「中古マンSHOW」は首都圏(主に23区やその周辺エリア)に限った物件掲載であるが、売出し物件を第三者(不動産鑑定士、一級建築士)に細かく査定させ、その鑑定価格の書かれた詳細な鑑定書を掲載している。そうすることで、売りたい人も買いたい人も、安心して中古マンション取引が行える市場を形成しようとする試みだ。