「こんな風に要綱違反をしたまま調査してよいということになったら、他の調査委員会も、事務局に何かと頼って作業をしているのか、委員会には主体性はないのか、と疑われることになる」(住友氏)

 委員と調査委員の指示さえあれば、事務局が恣意的な拡大解釈をして何でもできてしまうという、大川小検証委員会。国も県も要綱軽視の姿勢を追認し、集団無責任状態が生じている。

 この検証委員会を信頼のおけるものとする基準は、いまやどこにあるのか。こうした検証がまかり通ることの影響の大きさを、検証委員会や事務局、文科省や県教委は、どこまで考えているのだろうか。

 次回の検証委員会の第9回会合は、1月19日に最終報告案が話し合われる見込みだが、まだ一悶着ありそうだ。

※文中の、設置要綱やイメージ図は、検証委事務局のサイトの第1回検証委員会関係資料から確認できます。
http://www.e-riss.co.jp/oic/

(加藤順子)

◆第8回検証委員会での話し合いは?
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大川小学校関係者や地域の方、一般の皆さまからのお話をお聞きしたいと思っています。情報をお持ちの方は、下記までお寄せください。
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<お知らせ>
筆者の新刊
『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)池上正樹/加藤順子・共著が刊行されました。3.11、 学校管理下で、なぜ74人もの児童たちが、大津波の犠牲になったのか。なぜ、「山へ逃げよう」という児童たちの懸命な訴えが聞き入れられず、校庭に待機し 続けたのか。同書は、十数回に及ぶ情報開示請求や、綿密な遺族や生存者らの取材を基に、これまでひた隠しにされてきた「空白の51分」の悲劇を浮き彫りに していく。