信託会社も銀行も
投資家を騙し続けた?

 2011年、すでに山西聯盛の資金繰りは悪化していた。背景には石炭価格の下落があった。従業員1万人の給料の未払いも始まっていた。一方で山西聯盛には、借入金の返済期限が続々と到来した。巨大企業も実態は借金まみれ。ついに経営者は高金利の信託に手を出す。この年、吉林信託が「吉林松花江77号」を組成する。

 2013年には、山西聯盛の100億元を超える負債が明るみになった。このとき、さすがに投資家は何度も中国建設銀行に問い質したという。しかし、その返答は「生産も経営も正常、キャッシュフローも正常だから、問題ない」というものだった。だが、事実はそれに反するもので、2013年11月、資産総額600億元を誇った山西聯盛は、負債総額300億元とともに破産申請を行った。

 信託会社も銀行も投資家を騙し続けた、その可能性は払拭し得ないのである。

 そしてその第5期の償還期限が、今年2月19日に到来した。中国経営報は2月24日、「2月19日の償還はされておらず、来る3月11日の期限の到来についても償還はできないだろう。山西省政府が山西聯盛を視察したが、リストラが進めば投資家への償還を優先できる」と報じた。山西聯盛は山西省第二の財源と言われる。最終的には政府がそのツケを処理する可能性が強い。

 ちなみに、中誠信託の「中誠誠至金開1号」は2011年に第1期が組成された。当時、山西振富能源集団有限公司は炭鉱買収を企てるも、手元に資金がなかったため、シャドーバンキングを通じて70億元の資金を調達した。うち30億元が中誠信託からの融資であった。

 ところが経営者は、残りの40億元はやってはならない地下金融ルートで集めた。この信託商品が販売された後の2012年、「公衆から資金を集めた」という行為が法に抵触し、この経営者は身柄を拘束されてしまう。そして同社は、50億元の債務とともに倒産した。