クレームの悪質度に応じて対応を変える

 まず、こうした現状を踏まえて、クレーム対応にメリハリをつけることです。

 図をご覧ください。私は、クレームを「ホワイト」「グレー」「ブラック」の3つに分類しています。そのなかで、グレーゾーンが拡大しているのです。

 クレーム対応で重要なのは、クレーマーを十把ひとからげにせず、相手のレベル(悪質性)に合わせた姿勢で臨むということです。

 往々にして、顧客満足を意識するあまり、悪質クレーマーに対しても一般のお客様と同じ態度で接しがちですが、それでは、いつまで経っても「出口」が見えてきません。そうならないためには、相手が執拗に理不尽な要求をしてきた時点で、顧客満足から「危機管理」にモードチェンジする必要があります。

 次回は、このモードチェンジが具体的にどのようなプロセスをたどるのか、詳しく説明しましょう。