また、これとは別に、テニスが強くなかっった国でも一人のトップ選手が出現することで、後に続く選手が出る流れが生まれることがある。ボルグというヒーローが現れ、それに続くようにビランデル、エドベリというトップ選手が生まれたスウェーデンのように。トップ選手が出現すると、その国のテニス熱は上がり、テニスを始める子どもたちも増える。育成環境は整備され、そこから才能ある選手が出てくるという好循環が生まれるわけだ。

 今、世界のトップといえるスペインも、60年代にはマニュエル・サンタナ、70年代にはアンドレス・ヒメノ、マニュエル・オランテス、90年代にはセルジ・ブルゲラ、2000年代に入ってからはアルベルト・コスタなどのトップ選手が継続して現れた。その流れが、現在活躍中のナダルやフェレールを生んだともいえるだろう。

 それを考えると日本も期待が持てる。錦織がさらに実力をつけ、4大大会で勝つような快挙を見せれば、テニス熱は高まり、錦織の後を追うようにアメリカで学び飛躍する選手も出てくるのではないか。そうした流れが生まれることも含めて、今後の錦織のプレーを注目していきたい。