2014年初は米国の寒波が
経済に広範に影響
米国経済は2013年末にかけて先行き改善の期待が広がったが、2014年1月以降、先行き警戒不安が生じた。
その一因は天候要因にあった。米国は異例の寒波に見舞われ、経済活動にも大きな影響を与えた。降雪で、12月から2月にかけ大きな影響が生じ、なかでも、2月中旬に東海岸一帯を襲った大雪による影響は甚大で、特に影響が大きかったのが消費や住宅であった。
3月5日に発表されたFRBの地区連銀報告(ベージュブック)では、「weather」という単語が119回(1月15日公表の前回ベージュブックは21回)も登場しており、こうした点からもいかに天候要因が大きく影響していたかがわかる。加えて、2014年1月後半からは、アルゼンチン問題をきっかけに新興国不安が広がったことで、一段と先行きへの不安が広がった。
みずほ総合研究所のCSIは
プラスに戻ってきた
次ページの図表1は、市場参加者の米国の景気状況の楽観度合いを見る、みずほ総合研究所が独自に作成するインデックス(Cumulative Surprise Index)である。米国経済指標と市場コンセンサスとを比較し、公表値がコンセンサスを上回ったか、下回ったかによってつくられる。
2013年12月以降、このインデックスがプラス圏に大きく浮上したことで、米国主導の先行き改善期待を強めた。昨年後半以降、日米欧の株式市場の好調さも、こうした市場の楽観的な動きを受けたものだった。