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2025.1.22
地方創生の切り札は「インバウンド消費」、24年家計消費を1%ポイント押し上げ!?
2024年は訪日外国客数が過去最高となり、訪日外国人消費は前年比で2.8兆円も増えて8.1兆円に達した。この勢いは名目の家計最終消費の伸び率を+1.0%ポイントほど押し上げるものだ。25年も円安などの効果で訪日数は増えるとみられ、地方にとって地…
第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト
くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。
2025.1.22
2024年は訪日外国客数が過去最高となり、訪日外国人消費は前年比で2.8兆円も増えて8.1兆円に達した。この勢いは名目の家計最終消費の伸び率を+1.0%ポイントほど押し上げるものだ。25年も円安などの効果で訪日数は増えるとみられ、地方にとって地…
2024.12.20
日本銀行は12月金融政策決定会合で利上げを見送った。前日のFOMCでFRBの2025年の利下げペースがトランプ政策のインフレ・リスクへの懸念から減速する見通しになったことが大きな要因だ。米国のインフレ・金利高止まり予想で今後、円安が進むとみら…
2024.11.20
石破政権は、物価高対応などの経済対策で住民税非課税世帯に3万円を配ることを決めるようだ。給付が2021年から何度も繰り返されているのは住民税非課税世帯の約75%が年金生活世帯で物価上昇の影響を大きく受けているからだ。本来は年金制度改革で…
2024.9.29
2024年の出世数は70万人を割る可能性があるが、出生数減少の陰には婚姻数の減少がある。23年の婚姻数は47.4万件とコロナ禍前の8割に減り、50歳時での未婚者はこの20年間で男性は2.2倍、女性は3.1倍に増えた。婚姻数減少に対応しないで出生数を増や…
2024.8.23
日経平均株価は8月5日の歴史的暴落のあと、急速に回復しているが予断は許さない。当面、米国の経済指標や米大統領選挙の行方を見極める必要がある。日経平均株価がピークを付けた後、景気後退になった確率は1985年以降では7割。投資家はこのリスク…
2024.7.24
米大統領選で優位に立つトランプ前大統領の「米国第一」の政策はインフレ再燃やドル高など、その意図とは「逆の効果」を生むリスクが高い。日本や世界経済もそれに巻き込まれる懸念がある。バイデン氏撤退で「ほぼトラ」の流れが変わるのかは、人ご…
2024.5.29
消費者物価上昇率は鈍化しているが、日本銀行は財政への配慮から低金利を維持せざるを得ず、円安と内外物価格差によってインフレ圧力は続き、消費者物価の上昇率は当面2~3%で推移する。しかしこれは政府・日銀が目指す賃金と物価、景気の“好循環…
2024.4.3
マイナス金利解除を皮切りに金利水準の正常化が進む見通しだが、営業利益に対する金利コストの割合を規模別、業種別に独自試算したところ、資本金2000万円未満の中小企業の金利支払い能力はかなり低いことが分かった。収益力が弱いまま長年の超低金…
2024.3.5
日経平均株価は史上初めて4万円台を付けたが、急騰の背景には半導体などITの好況を反映した米国株上昇との連動がある。日本では「実感なき株高」との声もあるが、米株価が大きく腰折れしない限りは日本株の上昇は続く。懸念は米国にも市場がFRBの利…
2024.2.7
政府が賃上げ促進のけん引役と期待する2024年春闘交渉は30年ぶりの高い賃上げ率だった23年の3.58%を上回る見通しだが、パートや自営事業で働く人を含めた23年の賃上げ率(1~11月)は1.3%にとどまる。春闘の効果が及ばない就業構造が壁になり、今…
2023.12.6
日本企業の海外現地法人は大幅賃上げをしており、国内でも外国人役員に高額報酬を支払っている。しかし日本国内では労働組合の力が弱いことや労働者の移動が活発ではなく、経営者に対するプレッシャーが弱いことが日本人の賃上げが進まない大きな原…
2023.10.11
ガソリン代などの補助金を軸にした物価高対策は、地球温暖化に対するCO2抑制・脱炭素化や物価上昇を加速させる円安を生んでいる金融緩和策への問題意識を欠いた近視眼的な政策だ。幅広い視野で問題に取り組まない限り対症療法で終わる。
2023.8.9
訪日外国人の急増と人手不足を背景にホテル・旅館の宿泊料が高騰している。運輸、娯楽業など他のサービス分野も同じような構図だ。日本の物価は主に「人手不足」が先導する「悪いインフレ」への警戒が必要だ。
2023.6.14
30年ぶりの賃上げは企業の粗利がインフレ効果で増えていることが大きい。それにもかかわらず実質賃金のマイナスが続くのは一方で輸入インフレによる交易条件悪化が足を引っ張っているためだ。実質賃金を上げる究極の策は生産性引き上げしかない。
2023.4.12
米国の銀行破綻などは個別銀行問題として捉えられ、株価を見る限り金融不安は一服しているようにみえる。だが利上げ局面ではプルーデンス規制が例外事例からほころびるリスクがあり長丁場での警戒が必要だ。
2023.2.15
日銀新総裁に「本命」ではなかった植田和男氏が起用されるのは、低金利・財政拡張路線維持を求める自民党内の勢力が受け入れそうな植田氏に金利正常化を託そうという岸田政権の思惑がありそうだ。
2023.1.27
日銀がYCCの追加見直しを見送ったのは、昨年12月の政策変更が次期総裁の下、金融政策正常化に向かうシグナルとして一定の成果を上げたとみているからだ。1月決定会合でも出口戦略の布石は打っており4月以降の正常化の思惑は変わっていない。
2022.12.14
消費者総合指数を見れば消費水準はコロナ禍前の水準まであと少しで戻りそうだが、品目別の分析や消費性向、消費マインドから見れば違う姿が見える。消費の実相に迫るには「分ける」「統合する」「裏側を見る」という複眼思考が必要だ。
2022.10.19
物価上昇は財政にとっては巨額債務が目減りする一方で税収が増える「隠れた効果」を生み、財政健全化の余力が増している。だが問題は時の政権が財政規律にあまりにルーズになってしまっていることだ。
2022.8.24
日銀総裁は「利上げをすると景気が悪くなる」というが、カネ余りのもと企業も家計も受取利子の方が支払利子を上回りむしろ利上げの恩恵を受ける。人為的な超低利政策は巨額債務を抱える政府の側面支援に重きを置いて続けられている。
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