グローバルマクロ型ヘッジファンドは世界中で投資するため、「海外イベントが重要になる。つまり、日本の鉱工業生産など、詳しくない経済指標よりも、中国の製造業PMI(購買担当者景気指数)や米国の雇用統計といった指標で日本株を売買する」。

 彼らの行動原理をそう説明するのは、かつて自らもヘッジファンドの辣腕マネジャーとして鳴らしたフィナンシャルコンサルティング代表の江島敏行氏だ。

 その証左に、ここ最近で日本株が急落または急騰した要因は、日本発のニュースではなく、大半が海外発だ。ホワイトデー以外でも、春闘回答日だった3月12日はベースアップが相次いだにもかかわらず、株価は上昇するどころか、逆に中国の社債デフォルト懸念から大幅安となった。

 外国人支配の下で海外要因に振り回されているのが、今の日本株市場の実態である。それはあたかも、自分の家の庭で外国人がわが物顔でサッカーをやっているかのようだ。

日本株がゆがんだ元凶は
長期視点の国内投資家の不在

 そもそも昨年、世界最大の相場上昇を牽引したのも、年末の急騰を演出したのも、15兆円を買い越したヘッジファンドを軸にする外国人投資家たちだった。年明け以降、日本株が勢いを失ったのも、彼らが2兆円を売り越したからに他ならない。

 実はホワイトデーの悪夢には、他にも“共犯者”がいた。

 インデックス・アーブやスタティスカル・アーブと呼ばれる裁定業者だ。複雑なプログラムを駆使して短期でサヤを取るのが裁定業者の手口だが、いずれも運用しているのは大半が外国人だという。

 裏を返せば、今の日本株市場がゆがんでしまった理由は「国内投資家の不在」の一言に尽きる。

 国内の機関投資家は巨額の資金を持ちながら、バブル崩壊後に大損したトラウマから抜け出せず、動こうとしない。