ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

アマゾンが「立体スマホ」を開発中!?
“3D界初”の成功事例になれるか?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第291回】 2014年4月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
2

立体写真が撮れたら
さらにおもしろいことに

 もう1つはゲームだ。現在、コンピュータゲームの世界はバーチャルリアリティーやオーグメンテッドリアリティーなどのエマーシブな体感ができるしくみが統合されるのが当たり前になっている。メディア・コンテンツ企業としてのアマゾンは、ここでもユーザーたちが過不足ないモバイルゲーム体験ができるようにデバイス環境を整えていると言える。

 また、ゲームのディベロッパーたちも立体画像を前提にしたゲームを開発することができる。このスマートフォンは、顔を近づけると画像が拡大されたりするといったしくみもあるようで、これまでにないゲームインターフェースを提供できる。

 その意味では、アプリも同様だ。このスマートフォンはおそらく他のキンドルのエコシステムに属するものと予想される。そうするとキンドルのアプリのディベロッパーが、立体画像に合うユニークなアプリを開発すれば、他社のスマートフォンとの差別化が図れる。

 また、もしこのスマートフォンのカメラで立体画像が撮影可能な場合は、もっとおもしろいことになる。ユーザーが自分で撮影した写真を3Dで見ることができるばかりか、アマゾンのマーケットプレースに商品を提供しているショップが、自分たちの製品を立体的に迫力満点に見せることができる。そうなれば、他のショッピングサイトにない独特のオンラインショップが作れるだろう。

 スマートフォンも、いまやコモディティー化が加速している。最近の発展は主にソフトウェアやアプリに期待がかけられていたが、ハードウェア面でもまだまだ新しい機能性が追求できるということだ。

 3Dスクリーンは突飛なアイデアにも見えるし、「アマゾンはやり過ぎ」という声も聞かれるが、これだけは蓋を開けてみなければわからない。そのうち、「立体画像のない店の商品はわかりにくい」などということが、当たり前に言われたりするようになるかもしれないのだ。

previous page
2
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

ビジネスモデルの破壊者たち

シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。

「ビジネスモデルの破壊者たち」

⇒バックナンバー一覧