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社内向けコンテンツも「モバイル対応が必須」の時代――ベン・チョイ アドビ シニアディレクターに聞く

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第38回】 2014年4月24日
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米国の投資顧問会社ロードアベッド社がDPSで制作した顧客向けiPadアプリ

――どんな事例がありますか?

 米国では、住宅を取引するブローカーが見込み客と商談する際に、その物件ができるだけ高級に見えるような動画のイメージカタログを用意します。それを客先でタブレットの画面で流します。分厚い資料を見せるより、1分間インタラクティブなコンテンツを見てもらう方がはるかに説得力があるのです。

 営業ツールとしてだけでなく、業務全般のトレーニングツールとしても使われています。

 日本ではNTTドコモが、法人営業スタッフ向けに作っているビジネス紹介アプリ「ビジどこ」の制作にDPSを使用しています。

 このアプリは、通信サービスの事例紹介などを、モバイルアプリのコンテンツとして作りこんだものです。ドコモでは、もともと事例の動画は数多く作られていたのですが、営業スタッフが現場で自由で見られる状態ではありませんでした。制作環境と配信インターフェースとしてDPSを使うことで、タブレットやスマートフォンで、どこでも事例が確認できるようになり、新しい事例は自動的に営業部員にプッシュされるようになりました。

業務支援のコンテンツは
モバイルからアクセスできなければ誰も見ない

――DPSはクリエイターでなくても使えるツール、というのがウリの1つとのことですが、逆にクリエイティブ部門以外の社員には、高いデザインセンスとコンテンツの編集能力が求められる気がします。制作のハードルは上がりませんか?

 デジタルコンテンツに必要な要素は、「ストーリー」「デザイン」「テクノロジー」の3つと考えています。確かにDPSは、3つ目のテクノロジーをサポートするツールに過ぎず、アドビのツールがあれば優れたコンテンツが自動的に生まれるわけではありません。ストーリーとデザインが重要なのは間違いないことです。ただ、ツール自体は極力シンプルに扱っていただけるように設計しているので、その分ストーリーとデザインに注力していいただけると考えています。

社員はなぜスマホを使うのか

――DPSを企業に売り込む際の課題はなんでしょうか。

 最大の課題は「マインドチェンジ」です。あらゆる業種の企業にとって、モバイルで利用するインタラクティブなコンテンツの重要性が増していることを理解していただくことが重要になっています。

 社員はなぜスマートフォンやタブレットを好んで使うのかということを、企業は考えるべきです。決して企業が強制したわけでなく、社員の意志だということです。つまり、従来通りのPCでしか閲覧できない資料を作り続けていても、ビジネスの現場では重いPCをわざわざ開いて見てもらえなくなりつつある。業務用の情報であっても、スマートフォンのタッチ操作でアクセスできなければ利用率を上げることができないのです。

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