人類史上最大の都市流入民
日系企業は乗り遅れるな

とくやま・あきなり
ゴールドマン・サックス証券、カーライル・グループを経て、2011年Bridge-C Holdings Pte. Ltd.を設立。13年にDavid氏とともにDeveloper Group Pte. Ltd.を共同創業、CIO及びCFOを務める。また、グループ会社にて、 国内不動産開発販売会社、アパレル企業、会計事務所等も運営。

 だが、この100兆円規模のインフラ計画と、人類史上最大の都市部移住に、日系企業は乗り切れていない。その原因は、やはりローカルネットワークに深くアクセスできていないことにあると徳山氏は指摘する。

「インドでは多くの日系企業が調査して不動産開発を進めようとしていますが、うまく行ったケースは1つも聞ききません。直面している問題はみな同じで、土地と許認可取得にあります。理由は2つ。1つは、『○○政府』とついていると日本企業は信頼するが、実は進まないプロジェクトであることも多い。インドの信頼できるプロに確認すれば容易にわかりますが、おそらく確認せずに取り組んでしまっているのでしょう。

 もう1つは、インドの成功している企業には資金が潤沢にある。つまり良質のプロジェクトは外部と組む必要がない。ここの見極めが日本人だけではつきません。プロジェクトの背景を見抜かないと、無駄に資金と時間を使うことになります。そうならないために、ローカルでの深いネットワークが必要ですが、日系企業はそこにアクセスできていないようです」(徳山氏)

 レベロ氏も、「インドではローカルパートナーと組むことが絶対条件ですが、信頼できるパートナー、エクセキューションできる企業や人はごくわずか。日系企業は大企業と組む傾向がありますが、インドではそれがよいとは限りません」と言う。

 それでも、今後15年や20年は止まることはないインドの不動産開発事業に、「日系企業はどんどん進出してきてほしい」とレベロ氏は言う。

「街づくりは急速なピッチで行われているが、いいサービスや施設が追いついていない。そこは、日系企業が得意な分野。ぜひ手助けしてほしい。具体的に言えば、ゼネコン、設計家、銀行、投資家など、インフラや不動産開発や投資やサービスに関する、ありとあらゆる日系企業に積極的に進出してきほしい。リターンも相当なものになるでしょう。両国政府で、インドの新しい街づくりの計画も進んでいます」(レベロ氏)