振り返ったときに映画みたいな人生を送りたい

南 「優秀な人を巻き込む」という話をしましたが、僕はいつもいろいろな人に「とにかく巻き込み、巻き込まれよう!」と言っていて。

白木 巻き込むだけでなく、「巻き込み、巻き込まれる」?

 そう。新しいことを始めることが偉いわけではありません。面白いことをやっている人を見たら、すかさず巻き込まれにいくことがとても大切で。

白木 ええ。

南 飲み会もイベントも面白そうだと思ったら無償で手伝えばいい。面白いチームの中にいれば、自然と「次は自分がやってみたい」と思うようになりますから。僕は楽天イーグルスの立ち上げに参画しましたが、言いだしっぺだったわけでも、トップだったわけでもありません。それでも、本当に楽しかったですよ。だからこそ、次は自分が、と思えた。

白木 やりたい仕事があったら、プロボノでもいいから職場体験をした方がいい、とは私もよく言います。何かを一生懸命にゼロから創り出そうとする姿を見るのはとても大切だから、と。

南 そういう人の近くにいると、トライすることへのハードルが下がりますよね。僕にとって、楽天イーグルスの立ち上げはある意味で練習試合だったのです。

白木 その感覚、とてもよくわかります。私がかつて勤めていた不動産投資会社はベンチャー企業だったのですが、創業社長の近くで仕事ができたことはとても大きな経験でした。私にとっては、あれが練習試合だったような気がします。

 今ビズリーチにいる社員が将来、「僕にとってビズリーチは練習試合だった」と言って飛び出してくれれば、とてもうれしいですね。最大の学びは自分でやってみることですから。

白木 南さんは、10年後どうなっていたい、といったプランはありますか?

南 そうですね……そもそも、30歳のとき、「40歳になったら自由になっていたい」ということを目標にしていて。

白木 自由?

南 いつでも、どこでも、誰とでも、自分がやりたい仕事に就き、どんな状況やお客様に対してでも、付加価値をちゃんと創り出せるようなビジネスマンになりたいと。それが僕にとっての自由です。それが実現できるような力をこの10年でつけたい。そう30歳のときにひとつの目標にしたのです。

白木 なるほど。素敵ですね。

 僕は「一生をかけてこれがしたい」というものが絶対的にあるわけでもなく、さまざまなステージで、その都度やりたいことが変わってきました。だからこそ、やりたいと思ったことはすぐやってみて、一つ一つの場面を思い出しながら「楽しかった!」と笑えるような人生にしたいのです。

白木 やっぱり南さんは「ネタになる」と同じく、「振り返ったとき」ですね。

南 そう、まったく未来志向ではなくて(笑)。今は、映画の1シーンをせっせとつくっているイメージです。将来子どもや孫に「映画みたいな人生だね!」と言われるような人生を歩みたいと思っているからこそ、リスクを楽しめているのかもしれません。

白木 私も勇気がわいてきました。今日は本当にありがとうございました!


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