ゴールデンウィークも終わり、まもなく梅雨入りというこの時期。ジメジメした気候も相まって、気分の落ち込みを感じている方もいらっしゃることでしょう。そんな5月病にかかりやすい季節に考えたいのが、職場をとりまく空気、すなわち“社風”です。

 就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営するヴォーカーズが、同サイトに登録された約7万人の社員による在籍企業の評価データから、社風を形成する「風通しの良さ」と「社員の士気」の2つの指標を選んで分析。その結果から「風通しの良い」「社員の士気の高い」業界・企業ランキングをそれぞれ発表しました。一体、どんな企業が“社風の良い企業”に選ばれたのでしょうか。

 調査対象データは「Vorkers」へ2007年7月~14年4月に社員から投稿されたレポート6万9680件。社員として1年以上在籍した企業の情報であり、500文字以上の自由回答と同社が定めた8つの評価項目に回答、という2つを条件にデータを回収。

「風通しの良い」企業には
IT系、リクルート関連企業が続々ランクイン

 まず、「風通しの良い」業界・企業のランキングから見ていきましょう。

「風通しの良い」業界1位に選ばれたのは、「コンサルティング、シンクタンク」業界で5点満点中3.56ポイントを獲得しました。2位は「情報サービス、リサーチ」業界(3.51ポイント)、3位は総合商社(3.44ポイント)が続きます。

 ヴォーカーズはその理由を、「1位の「コンサルティング、シンクタンク」業界では、若いうちから徹底的に論理的思考力を鍛えられます。重要なのはファクトやデータ、ロジックであり、上司の意見が絶対ではなく、若手も先輩・上司と遠慮なく議論を交わすことを奨励される会社が多い」と考察しています。

 一方で、「風通しの良さ」で下位にランクインしたのは、ワースト1位(47位)「理容、美容、エスティック」業界(2.75ポイント)、ワースト2位(46位)「病院、医療機関」(2.79ポイント)です。消費者・利用者にとっては、和やかな対応を期待したい場所ですが、私たちに見えない裏側では厳しい縦の序列があり、若手の意見や考えは封じ込められやすい環境にあるのかもしれません。