今年10月に経営統合するドワンゴとKADOKAWA。ネットメディアの将来をどう見ているのか、川上量生ドワンゴ会長にインタビューを行った。そこで、川上会長は意外な事実を口にした。(聞き手/週刊ダイヤモンド編集部 小島健志)

かわかみ・のぶお
1968年愛媛県生まれ。91年京都大学工学部卒業、ソフトウェアジャパン入社。97年ドワンゴ設立、代表取締役社長。2000年代表取締役会長、06年末ニコニコ動画を開発してサービス開始。11年スタジオジブリ入社、鈴木敏夫プロデューサーに「見習い」として師事。
Photo by Naoyoshi Goto

――インターネット上のメディアで成功したビジネスモデルはまだ生まれていないようですが、やはりそのモデルは月額定額制といった「サブスクリプションモデル」が有力なのでしょうか。

 ええ。例えば、日経新聞社の電子版についていえば、結構、加入者がいるのではないでしょうか。僕も入っていますよ。

――5月1日現在で、35万人の有料会員がいるようですね。

 なるほど。今、紙のメディアがネット上でどう収益モデルをつくるのかが問われています。その中で、世界的にみても、日経さんがずば抜けていると思いますよ。あとは朝日新聞社。あらゆるネット系のメディアの中で、実際に勝っているのがこの2社だと思うのです。しかも、みなさんが思っている以上に、他と差がついていますね。

 何が財産かといえば、日経さんでは毎月4000円を超える購読料金を払っている人が、10万人単位でいることです。 

 今、ネットメディアは無料モデルが席巻していると思われています。無料の方が記事は拡散しやすく、有料にすると記事が読まれないという認識があるからです。

 ただ実は、有料記事でも拡散されている記事が目立ち始めています。これは重要なポイントですね。

 日経電子版の会員数が50万人、100万人と増えたとき、世の中で話題になる発信源が有料記事となる可能性が大いにあるのです。