『俳句界』という雑誌で私がホストとしてやっている対談にも登場してもらったが、2010年6月号掲載のそれで櫻井は、自分はベトナムの野戦病院で生まれたと言い、それが生き方に影響を与えていると語っている。中国への反発はそこからなのかもしれない。

「ふるさと」は父方の祖母の実家の近くの大分県中津市。母親の故郷の新潟に移って長岡高校に入るが、長岡出身の山本五十六らに影響を受けた。真の侍だったというのである。「女に武士道を説かれてたまるか」と、ある保守派の評論家は言ったが、櫻井は、武士道は男性だけのものではない、と言う。

 好きな俳句はという問いに彼女が挙げたのが中村草田男の「勇気こそ地の塩なれや梅真白」。カラスが好きで、その濡れ羽色を指して「ベルベットちゃん」と呼んでいるとか。やはり理解できない部分を含んでいるひとである。