実用ライフスタイル誌「ダイヤモンドQ創刊準備1号」(10月2日発売)で作成した有料老人ホームランキング。各地域を取材したレポートの第7回は埼玉県。トップの「アンサンブル大宮」は、有料のアクティビティに注力。2位の「センチュリーシティ北浦和」は、入居者数に対して職員数が多い手厚い介護体制が好評だ。

  有料老人ホームの施設数が10年前の10倍ほどに増加したという激戦区さいたま市。同市で8年前に開設した「アンサンブル大宮」が埼玉県の介護型で1位を獲得した。最近はアクティビティの充実に力を入れ、外部講師による有料の出張講座を開設している。

 好評なのは陶芸教室で、入居者が湯飲みや茶碗などを作製すると講師が窯で焼いてくれる。費用は1回1500円。フラワーアレンジメント教室の講師はフランス人男性で、女性に人気。1回900円。ほかにビーズや絵手紙、音楽教室などがある。有料だからこそプロの本格的指導が受けられる喜びがある。

「できるだけ自由に過ごしてもらいたい」(青海秀世統括施設長)がホームの方針。門限の午後8時半までの外出、さらには外泊も自由。大宮駅近くのジムの大浴場に毎朝通う人や近くの飲食店で食後の一杯を楽しむ人も居る。施設内ラウンジで持ち寄りの飲み会もできる。

 設備も充実しており、広いラウンジの一角には足腰の筋力アップのための運動器具や、足浴器、ウオーターマッサージのベッドなどがそろう。

「アンサンブル大宮」で認知症予防のパズルをしたり、ミニチュアのピアノで演奏を楽しんだり歌ったりする入居者

 数年前から、機能訓練の指導を積極的に行うようになったことで、入居者が自由に集まって各自のメニューで筋力トレーニングをしたり、ピアノや言葉ゲームに興じたりする姿が増えたという。

 このほか、寝たまま入れるミスト浴の大型機械や気分転換に最適な屋上庭園もある。

 運営は、グループホームで実績のあるメディカル・ケア・サービス。

 近年開設した、浦和と大宮日進のホームは24時間の看護体制を敷いており、入居後の住み替えも可能だ。