国会議員のカネの入りを解説!
年間活動費は約2500万円

 国会議員本人および事務所でのカネの出入りは、多くの人にとってわかりにくいものだろう。まず、カネの「入」の方から解説しよう。

 国会議員が「所得」として報告するものには、歳費(月額129万4000円〈注1〉)と期末手当(553万5085円〈注2〉)がある。したがって、一般の国会議員の税引き後の年収は、手取りでおよそ1400万円程度となり、毎年公開されている所得・資産公開の数字〈注3〉)を見ても、多くの議員はこの程度の金額が所得の欄に並んでいる。

 加えて、議会の役職についている議員には、議会雑費(非課税)として日額6000円が支払われる。200日議会が開かれていれば、単純計算で120万円がもらえることになる。また、入閣すれば年収の額が変わる。ただし、日本の場合、大臣になったからといって、大幅に給料が跳ね上がるわけではない。

 一方、議員個人の年収としてではなく、活動費として支払われるカネとして文書通信費(非課税)が月額100万円、年額で1200万円支払われる。また、政党を介して政党交付金・立法事務費が支払われる。党を介するため、政党によって事情が違うが、議員個人にも年間1000万円以上の金額が支払われることが一般的である。

 これ以外で活動費が必要な場合は、政治資金パーティを開催してみたり、寄附を募ってみたりするわけだが、正直、このご時世、パーティやら寄附やらで多額のお金を集められる議員はごくわずかだと思う。

 ほとんどの議員は、文書通信費と政党からの助成金の年間合計2500万円程度で活動しているのが一般的と言えるだろう。こうした議員の活動をする際に使うカネはすべて「資金管理団体」に登録した一つの会計口座で管理することが義務付けられている。

注1:議長は月額217万円。副議長は158万4000円。
注2:期末手当については、12月10日に支払われる金額290万8265円が公務員給与の引き上げに伴って増額されることが現在検討されている。
注3:実際の所得・資産公開では税引き前、税額控除(245万円)後の数字が掲載されている。

議員の雑務は多岐にわたる
公設秘書三人でも手は足りない

 年収が手取りで1400万円、活動費は2500万円。それに加えて交通費は無料(JRのみ)、飛行機はクーポンがもらえ、公設秘書は3人公費で雇うことができる。これだけを聞くと、「国会議員はいい待遇だな」と思う人もいるかもしれない。

 しかし、こんな多額のカネ(もちろん原資は税金)は、具体的にいったい何に使われているのだろうか。カネの「出」について、具体的に説明しよう。

 まず、最もカネがかかるのは「人件費」だ。これは民間企業でも同じことだろう。人を1人雇うのに月給25万円を支払ったとしても、社会保険なども含めると年間300万円程度は必要になるだろう。地元で2人、国会事務所でアシスタントを1人雇えば、900万円かかる計算になる。

「税金で秘書を3人雇えるのに、私設秘書も必要なのか」と首を傾げる方もいるかもしれないが、政治家事務所の仕事は多岐にわたる。地元事務所であれば、チラシを配ったりポスターを貼ったりするような単純労務、さまざまな会合に参加して有権者や団体と直にコミュニケーションする仕事、車の運転や議員の随行、電話番やら資料作成と、時間をとられる仕事はいくらでもある。