世界で評価される
“ニッポンの酒”

 現在の酒類業界の状況は、各ジャンルが限られたパイを奪い合う、椅子取りゲームの様相を呈している。しかし、縮小を続ける国内市場では、どの酒も“成長の限界”がある。

 世界に目を向ければ、未開拓の広大な市場が広がるが、海外展開は、それほど簡単には進まない。

 危機感がにじむ中、業界に希望の光が見えている。

 2000年代に入って以降、日本で造られた酒が世界的なコンクールを席巻し始めたのだ。

 特に高い評価を受けているのが、「ジャパニーズウイスキー」だ。01年にニッカウヰスキーの「シングルカスク余市10年」が「ウイスキーマガジン」の「ザ・ベスト・オブ・ベスト」で最高賞を受賞。以降、ジャパニーズウイスキーが何度も世界の舞台で最高賞を受賞している。「イチローズモルト」(ベンチャーウイスキー)など、小規模蒸留所が手掛けるウイスキーも高評価を得ている。

 ワインの受賞も相次いでいる。こちらも大手だけでなく、「キュヴェ三澤 明野甲州2013」(中央葡萄酒)、「御坂 甲州 樽発酵 2010」(勝沼醸造)といった小規模なワイナリーもその実力を世界に知らしめている。