そうなのか。「女子」が失礼なニュアンスだと感じられる時代、場所がこれまでには(一部での認識かもしれないが)あったのか。よく、スポーツ誌などでグラビアアイドルに「クン付け」をする風潮があるが、あのむずがゆさと似ているのだろうか。

 筆者は現在34歳で、前述の編集者の方とそれほど年代が違うわけではないが、この男性に言われるまで、「女子」に対して失礼なニュアンスが含まれると感じたことはなかった。

 これは小さな例だが、言葉に対する人の感じ方、考え方、前提は意外に違う。だからこそ論じるのは難しいし、「時代の移り変わりによって言葉も変わる。そういうものだと思えばいいじゃない」と言ったところで、結局のところ受け入れられる人は受け入れるし、そうでない人は無理だ。つまり、感覚的なものだ。

「女子」という言葉に潜む
「女性」「女」にはないニュアンス

 また、もう1つ理由がある。筆者は2006年頃からライターの仕事を始め、2007年頃から「女性ではなく女子を使う」という方針の女性向けメディアで、記事制作をしていた。それまで、女性を「女子」と呼ぶことに対しては非常に抵抗があったのを覚えている。しかし、そのメディアの主張にも一理あった。

 たとえばダイヤモンド・オンラインには、現在『働く女子の職場サバイバル術』という連載があるが、この「働く女子の」が「働く女性の」だった場合、なんだかお役所的な真面目さを感じる字面になる。

 後に続く「サバイバル術」というコミカルな単語も、ちょっと本気度が増して感じられる。さらにこれが「働くオンナの~」だと妙に生々しい。「サバイバル術」がなぜか意味深になってしまう。では、「働くガールの~」……。これはもう、なんだか全然違う。