期間と雇用形態の選択肢を
提示し続けることが人事部の使命

 能力開発の可能性とキャリア開発の選択肢を拡充するためには、異動は2年かもしれぬ、5年かもしれぬといったといった柔軟性を仕組みに内包する必要があるし、どこへ異動してもさらなるキャリア開発の可能性があるという状況を作り出しておく必要があり、それを実現することが、先進的な人事部の役割であろう。

 そして、自分にはまだまだ可能性がある、キャリア開発が図れると思える社員の数を極大化することが人事部の使命である。

 だとすれば、現行派遣法下にあっても、あるいは、派遣法改正案が可決されて2015年4月から施行されることになったとしても、企業が自発性をもって、能力開発の可能性とキャリア開発の選択肢を提供し続ければよい。

 派遣法改正案の議論で、能力開発の責任は派遣会社にあるか否かを議論することは不毛なのだ。派遣会社であろうが、就業先企業であろうが、特に就業先企業においてメンバーがより高いパフォーマンスを上げることは異論なく歓迎されるべきことなので、就業先企業が遠慮なく能力開発機会を与えればよい。

 3年経ったら派遣社員として就業できないという規制を後追いして直接雇用の契約社員化するのではなく、法規制は法規制として従うべきではあるが、それに先んじて、さまざまな期間設定で、1年経過後でも2年経過後でも、本人の能力応じて、派遣社員として別の業務に就業させたり、有期間の契約社員として直接雇用したり、あるいは期間無期限の社員として雇用するなどの多彩な選択肢を提示し、実現して行けばよい。可能性と選択肢の提示をし続けることこそが、モチベーションの源泉であるからだ。