コーヒー、アルコールの過剰摂取をしていないか?
同時に生活習慣の見直しを

――前立腺肥大にならないためには、日頃どんなことを心がけるべきでしょうか?

急な尿意、頻尿、残尿感のある人必読!<br />男なら避けられない老化現象「前立腺肥大症」<br />――東京慈恵会医科大学附属病院 頴川晋教授に聞く

 前立腺肥大は、男性であるかぎり避けられない宿命の疾患です。「忙しくていけない」「恥ずかしい」などの理由で診断や治療を受けることなく、がまんしたままの方もいらっしゃると思いますが、「おかしいな」と感じたらなるべく早く治療し、改善することをお勧めします。排尿の症状は、きちんと診断を受けて治療すれば改善できますし、早めに治療することで、症状の悪化を防ぐこともできます。また、生活習慣病にならないように、規則正しい生活や栄養バランスのとれた食事を心がけ、腸内環境を整えることが大切です。

 日ごろ私たちが生活を送っている中で、知らず知らずに行っていることが、前立腺肥大やその他の疾患に影響している場合もあります。例えば、ストレス社会とも呼ばれる社会の中で、特に仕事に忙殺されている方は、不思議なことにコーヒーやお茶を知らず知らずのうちに過剰摂取している方もいらっしゃると思います。当然ながら、カフェインには利尿作用がありますので、排尿の回数も増えますし、量も増加します。

 私が担当した患者さんで、夜間排尿の回数が異常に多いので、毎日、どれくらいの水分を摂取したかについて排尿記録をとってみたところ、その患者さんは毎日の習慣として、晩酌として多量のウィスキー水割りを飲んでいることがわかりました。

 また、別の患者さんは、医学的にはまったく根拠はないのですが、「寝る前に水を飲むと血液がサラサラになる」というTV番組を見て、寝る前に多量の水を飲んでいた方もいらっしゃいます。勿論、水割りや水を飲むのをやめてもらうと夜間排尿もなくなりました。

 前立腺肥大症だけではありませんが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とことわざにあるように、何でも度が過ぎることは、足りないことと同じくらい良くないと思います。あらためて自分の生活習慣を振り返ってみていただき、気になることがあれば専門医に相談してみてください。