我が国では、製造業とサービス業が全く異なる業種として語られることが多い。前者が自動車や電機であるのに対して、後者が医療、金融、流通、教育といった具合である。そして、製造業依存からの脱却という観点で第二次産業から第三次産業へのシフトといえば、典型的なサービス業を強化するという話になりがちである。

 もちろん典型的な第三次産業を強化して外貨を稼げる産業にしていくことは否定しない。しかし、我が国のGDPを支えるという観点で議論するのであれば、既にグローバル競争力を有する既存の製造業を「第三次産業化」していくことを主たる命題にすべきではないだろうか。

 てっとり早く参入したい「持たざる」客に対して、あらゆるリソースを提供し続け、その結果として「既に持てる」客との関係も含めて「頼らざるを得ない存在」としてのポジションを確立していく。そしてその時には製造業からサービス業へと業態変化を遂げていた。

 前回と今回で取り上げた航空機エンジンメーカーの事例から浮かび上がってくるのはしたたかな戦略を実行した結果、ビジネスモデルまでも変えていった欧米企業の姿である。未だに売り切りを前提としたビジネス形態で熾烈なシェア争いに巻き込まれているメーカーの方々にとっては、示唆に富む事例ではないだろうか。

※第3回(最終回)は11月27日(金)公開予定です。