「つまり、ICが自分の専門知識・スキルを生かして、よりよい仕事をするためには、周囲の人とイイ関係をつくっておくことが大切というわけです。じつは、そのためには“場所を共にする”ということがすごく重要になるんです。同じ空間にいれば、『これってどう思う?』って気軽に聞くことができますよね。普段からそんな距離の近い関係でないと、なかなかうまく協働なんてできないでしょう」

 そこで秋山氏が現在取り組んでいるのが、自らが代表取締役を務めるプリンシプル・コンサルティング・グループによる協働だ。リスクマネジメントを中心に隣接した分野のプロフェッショナル9人が1箇所に集まり、仕事内容に応じてチームを組んで動くという組織形態になっている。

「お隣さん的なジャンルのプロフェッショナルが集まっていますが、専門が異なるため、ライバル関係にはないことがポイントです。このようにしたメリットは、誰か1人が仕事を取ってくる、あるいは会社に仕事の依頼があれば、その周辺の仕事も生まれ、全員が継続的に稼げるようになるということ。一応、私が代表者を務めていますが、上下関係はなく、リーダーは仕事内容によってその都度変わります」

 ICのようなフリーランスの場合、自宅で孤立していては収入を安定的に得るのは難しい。秋山氏は「どこかに他の人と同じ空間で働ける場所を持ったほうがいいい」と勧める。

シェアオフィスを利用するのも
1つの方法

 そうしたニーズに応えているのが、入居者がフリーアドレス方式でワークスペースを共有する「シェアオフィス」や「コ・ワーキングスペース」と呼ばれる施設だ。クリエイティブな空間づくりや会員同士の交流・協働を促すイベントの開催など、施設ごとに独自のウリを創出し、新たなワークスタイルを支援している。

 利用するメリットとしては、落ち着いて仕事ができる環境、コストの安さ、同じ場所で働く人との交流・協働が期待できる、人脈が広がる、立地が良い――といった点が挙げられるだろう。

「一般にそうした施設は会員制なので、ある程度、利用者の顔が見えているという安心感もあります。そこでさまざまな人と知り合い親しくなると、フェイスブックやメールのやりとりでは絶対に入ってこない情報もゲットできるかもしれません。また、1人で入居するのはもちろん、関係する仕事をしているフリーランス仲間と一緒に入るのも刺激しあえてすごくいいと思います」