この流れは、やがて次のような不毛なスパイラルへと入っていく。

「人材使い捨て型企業」が“一見よさげだが、じつは社員を切り捨てるための制度”を作る
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社員はそこにネガティブな意図を読み取る
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社員の間で会社への不信感が高まる
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うつを発症し休職、退職する社員や、会社に見切りをつけて去っていく社員が増える
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会社が新しい社員を大量に募集する
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社員をふるいにかけるため、また“一見よさげな制度”を作る

 ところで、あなたの会社はどうだろうか――。

■頻繁に社員の募集、採用を繰り返している
■べつに設立したばかりの企業ではないのに、社員の平均年齢が異様に低い
■研修や教育が少なく、ほとんどOJT任せ

上記のような特徴が見られれば、「人材使い捨て」危険度はかなり高そうだ。

自社の人材を活かす試み
「社員全員がCEO」

 「優秀で打たれ強い人材を残したい」という会社側の本音は、ある意味もっともかもしれない。だが、スピード化や国際競争の激しい今の企業環境で、ストレスをものともせず、ほうっておいても業績を上げ続ける社員がどのくらいいるだろう。

 そんな中、「選りすぐりの人材を採用するより、自社の人材を活かすノウハウこそ、勝ち残りの条件」と考えるのが、PSSワールド・メディカル。医療用品の流通を手がける米国企業だ。

 この会社には、MBA取得者や名門大学出身者はほとんどいない。それでも創業15年で売上高20億ドルを達成し、業界で初めて全国展開を実現した。同社の強みは、他社とは一線を画す顧客サービスだ。