「感覚人間は生きている喜びをつねに見出せるから、今日も明日も明後日も楽しい。ところが、思考人間は未来に意識を向けるあまり、今日の楽しさに意義を見出せません。未来が自分の思ったとおりにならないかもしれない、という不安をいつも抱えている。だから明日や明後日のことが心配でしかたないんです」

自分のストーリーを見失う人々

 最近、「環境の変化」からうつを発症する人が多いという。就職や転職、異動などがきっかけで、職場に対する拒絶反応が現われる。少し前までは、「あきらかに過重労働が原因」というタイプが多かったが、それが変わってきている。

うつ、のち晴れ。

 「新しい環境に移るということは、誰にとっても大変なことですよね。今までの立場や役割が多かれ少なかれ変わってしまうのですから。人は心の中に自分が主役のストーリーを持ち、その中で生きているものですが、職場では新しい環境に変わるたび、それまでのストーリーをいったん壊して再構築をしなければいけないわけです」

 ところが、自分のキャリアパスをがっちり構築している思考人間は、簡単にはストーリーの書き換えができない。とくに、思い描いた成功ストーリーと違った展開になると、どうしていいかわからなくなってしまう。エリートや、社内レースで先頭を走っていた人ほど混乱は大きい。