家族みんなの医療費が
合計10万円を超えたら申告可能

 医療費控除を利用できるのは、原則的に昨年1年間に支払った家族みんなの医療費が合計で10万円を超えた人で、最大200万円を所得から差し引くことができる。一緒に暮らしていなくても、「生計を一にする家族」の医療費は対象になるので、単身赴任中の夫、下宿している子どもの分もまとめて申告できる。

 医療費として認められているのは、治療目的や医師の指示で使ったものだ。個人の希望、予防や美容目的で使ったものはたとえ医療機関に支払ったお金でも医療費控除の対象にはならない。

 だが、薬局で購入した頭痛薬、風邪薬、医師の指示で受けたマッサージなどの費用、通院のための交通費なども認められており、適用範囲は案外広い。

 医療費ならなんでも控除の対象になるわけではないが、まずは1年間に支払った医療費関連の領収書をかき集めてみよう。

 健康保険の出産育児一時金、民間医療保険の給付金など補てんされたお金があった場合は、それを差し引いた上で10万円を超えていれば、払い過ぎた税金を取り戻すことが可能だ。

 夫婦共働きなどで収入を得ている人が複数いる場合は、家族みんな全員の分をひとりがまとめて申告できる。このときは、誰が申告するかによって、取り戻せる金額に差が出ることもある。具体的に見ていこう。

所得税率の高い人が
申告したほうがお得

 所得税は、所得が高くなるほど税率も高くなる「累進課税」だ。2014年分の所得税率は5~40%の6段階(2015年以降は5~45%の7段階になる)で、たとえば課税所得195万円超330万円以下は税率10%、課税所得330万円超695万円以下が20%となっている。