映画出演依頼時の
龍村監督のひと言
龍村仁監督の映画『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』の出演依頼があったときに、監督がまず、
「今の日本の食は下がっている。これ以上、下がることがないように、みんなで一緒に考えていかないといけない」
とおっしゃいました。
わたしは子どもの頃からよく食べる子でした。なにげなくおいしく食べて楽しいという感じ。大きくなって自分でもつくるようになり、それがおいしくできれば周りにも食べてもらって喜ばれますので、それでまた、というふうに、どんどんお料理に興味がわいていったわけです。
今は亡き息子もごはんが好きで、朝からおむすびを4つも食べるほどでした。
映画の中でも、おむすびが大きく取り上げられましたが、これも撮影のために握ったものではなく、スタッフのために握ったものなの。
映画の撮影というのは、その日の天候に左右されることが多く、お日さまが出れば今すぐ、というふうに飛び出して撮影するので、なかなかゆっくりと座って食事をすることができないんですね。
スタッフの方においしく食べてもらいたいけれど、せっかくつくってもタイミングが合わなくて、わたしは残念な気持ちでいたの。
それで、どうしたらおいしく食べてもらえるかって考えついたのがおむすびだったんです。
長いテーブルに大きなザルを用意して、いつでも食べられるようにおむすびをたくさん握ってのせておいたの。
すると、待っている間に食べる人やポケットに入れる人も出てきたんです。