松本氏は当時、大学生の息子を抱え、住宅ローンを抱え、年老いた母親を抱えていたようです。誰だってお金は大事で大好きで、貴重です。ですから、何とか慰謝料を払わずに済ませたい、どうしても支払わなければならないのなら、なるべく金額を減らしたい、時期を先送りにしたい……そう思ったのです。責任を転嫁したり、悪事を正当化したり、無理難題を押し付けたりして、大介さんを丸め込んででも、です。

 それはそうでしょう。赤の他人に慰謝料を払うくらいなら、そのお金を息子の大学の学費、住宅ローンの繰り上げ返済、親を介護施設に入居させる頭金に回したいというのが、本音なのだから。

 よく考えてみてください。松本氏は、まさか大介さんに慰謝料を請求されるような事態になるとは、思っていなかったはずです。実際にはかなり驚いていたようなので、きっと危機感や切迫感などこれっぽっちもなく、心の底から不倫に興じていたのでしょう。

「悪人」が突然悪事を指摘されたときの反応は、決まり切っています。素直に反省し、心から謝罪し、きちんと責任をとるなんて、夢のまた夢。実際には真逆の反応です。逆上し、開き直り、責任逃れに走るのですが、松本氏が大介さんに向かってやったことも同じです。

相手が苦し紛れの言い訳を連発
どう打ち負かして罪を償わせるか?

 私は松本氏に肩入れする気は毛頭ありませんが、こう考えると、相手の事情や心理状況も踏まえた上で作戦を練らなければならないのに、大介さんのように労せずに当然のように慰謝料をもらえるものだと楽観するのは、あまりに危険すぎます。

 結局、松本氏がそのときの気分で、その場しのぎで苦し紛れに口にした言い訳の1つ1つに対して、根拠や裏付け、理由を付与した上で反論し、言い負かさなければならなくなりました。松本氏の言い訳には、「夫婦関係の破綻の有無」「連帯責任」「既婚の認識」の3つがありました。大介さんはどのように対抗し、解決したのでしょうか。

 次回、具体的に説明して行きましょう。

※次回は4月25日(土)公開予定です。