米国の強さと欧州の復権
熾烈さを増す技術の囲い込み競争

 世界の特許出願件数に関して、目に付くのは米国企業の技術力の強さだ。2014年、米国企業は前年比7.1%増の61492件の出願を行い、世界全体の件数の28.7%と圧倒的なシェアを誇っている。

 個別企業で見ても、クアルコムはファーウェイに次いで2位のポジションを占めた。その他にも、インテルが6位、マイクロソフトが8位でベストテンに入っている。米国企業全体で6万件を超える出願である。それは、特定の大手企業だけではなく、広い範囲の企業がおしなべて高い技術水準を持っている証拠と言えるだろう。

 特許出願件数が企業の技術力のすべてを表しているわけではないが、技術的に新しいものを生み出していかなければ特許の出願はできない。米国企業は技術力に関して、依然として世界の中で高い地位を維持していると言える。

 一方、欧州諸国の出願件数が大きく増えている。欧州経済はリーマンショック以降の厳しい経済環境の中で苦戦が続いていたものの、2014年はドイツ・フランス・英国などが特許件数を大幅に増加させた。

 国別ランキングでもドイツが4位、フランスが6位、英国が7位、オランダ8位、スイス9位、スウェーデンが10位とベストテンの中に6ヵ国が滑り込んだ。そうした状況を見ていると、欧州企業復権の兆候が表れているように見える。

 特許権の出願によって、新技術等がパテントという形で保護されることは、当該技術が出願企業によって囲い込まれることを意味する。今後、知的財産権に対する意識は世界レベルで強くなると見られ、特許権は世界市場の熾烈な競争の中でさらに重要性が高まるだろう。