ゴルフ人気復活へ
世界での活躍期待

 自身のチームから賞金王を生み出す一方で、現在の日本のゴルフ界には危機感を抱いている。

「若い子がゴルフをやらない。石川君や松山(英樹)君が若いうちから活躍しても、それをゴルフ界全体の人気にはつなげられなかった。人気の底上げは最重要課題です。人気を復活させるための最善策は、日本人ゴルファーに海外メジャーで頑張ってもらうことですね。もし松山君がマスターズで優勝争いをしたら、(全米オープンテニスで準優勝した)錦織圭君のときのように、日本中が早起きして、テレビ中継を見ますよ」

 今年のマスターズに出場する日本人選手は、本稿執筆段階で松山しか決まっていない。慣例的に前シーズンの国内賞金王は招待されていたが、昨シーズンの小田孔明に招待状は届いていない。

「世界に目を背けられているような寂しい状況です。世界から日本人選手を認めてもらうには、やっぱりメジャーなどで優勝争いするしかないんです」

 下げ止まった感はあるものの、日本の男子ツアーも往年に比べ試合数が激減し、国内のスポンサー各社はアジアを中心とする海外ツアーとの共同開催にしか興味を示さないという現状がある。大会数が増え続ける女子ツアーとは対照的だ。

「日本で大会を開催する価値がないと、国内のスポンサーに思われているわけです。プロアマ大会を大事にしてこなかったつけが今、回ってきている。女子の大会が増えているのは、プロアマが盛況だからですよ」

 もちろん、芹澤自身もシニアツアーを主戦場に戦っていく。

「賞金王が目標だと公言してきました。でも、それを言うと、『お前になんか負けるか』と先輩がおっしゃるので止めました(笑)。まずは1勝を目指しながら、日本のゴルフ界を盛り上げていきたい」

 チームセリザワの躍進は、15年シーズンも続いていくはずだ。

(ノンフィクションライター・柳川悠二)

Nobuo Serizawa 1959年11月10日、静岡県御殿場市生まれ、55才。18才でゴルフを始め、4年後にプロテスト合格。87年「日経杯」ほか、通算6勝を挙げる(シニア1勝を含む)。チームセリザワ門下に、2012年賞金王の藤田寛之、宮本勝昌らがいる。

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