だが、「これまで通りの食生活でいいよね」ともいかない。この機に巷にはびこる「砂糖=悪者」説を否定すべく調べてみたのだが、結果は少々残念なものになってしまった。確かに砂糖は「虫歯」「肥満」「糖尿病」などの直接の原因ではない。ただし「砂糖だけが原因ではない」「直接の原因ではない」「原因だと特定できない」などのエクスキューズがどうしても必要なのだ。

 もちろん「摂りすぎなければ問題がない」ことも付け加えておかなければならない。あくまで量とバランスの問題である。しかし砂糖に限ったことではないが、その「量とバランス」こそ現代人の食生活の問題であることも事実だ。

 砂糖(と脂肪や塩分など)は、それ自体は「悪」ではない。言うまでもなく必要な栄養素だ。だが食品を手軽に「美味しく」するために大量に使用されている現状は、やはり危ういとしか言いようがない。

 WHOの新ガイドラインには「厳しすぎる」「数値に対する根拠の不足」という点に検討の余地はある。缶ジュース一本程度の砂糖しか摂らない食生活が具体的にどんなものなのかイメージしにくい点も問題だろう。金と手間をかけなければ、そんな生活は実現できないのではないか。そのような問題も含め、現代の食生活に警鐘を鳴らすことが目的だというのなら、確かにインパクトはあるのだが。

(工藤 渉/5時から作家塾(R))

参考URL:

糖尿病ネットワーク
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2014/021465.php

農畜産業振興機構 砂糖の正しい知識と健康的な食生活のために
http://sugar.alic.go.jp/japan/view/jv_0402a.htm