1つは、新入社員。いつまでたっても仕事に適応できずに、やがてパニック障害やうつになって、見兼ねた上司が人事部に配置転換してほしいと要望を出すケースはしばしばあります。

 また、再就職した人がうつ症状を訴えることもよくあります。前の会社にいたときにココロのトラブルが原因で2、3ヵ月休んだあとに辞め、ほかの会社に移ったものの、残業の連続で再発してしまい、やはり仕事に適応できないというパターンです。

 そして、うつ症状が出るのは、一生懸命働く人、仕事のできる人ほど多いといっていいのです。

 というのも、仕事ができる人は、処理能力があるために仕事が速く、どんどん仕事が集まってきます。「仕事は忙しいヤツにまわせ」などと格言めいたことが言われたりもします。周囲も「あいつに任せておけば大丈夫」「あの人ならやってくれる」という目で見るので、本人は責任を感じるようになります。そうやって、こなしきれない量の仕事を抱え、周りからも過度の期待をかけられると、それがプレッシャーとなってストレスになり、ココロや体に破綻をきたしてしまうのです。

 それと、デキる女性にもうつは多く見られます。

 まだまだ男性優位の会社の中でキャリアを積んでいこうとする女性は、「デキる女性」と評価されると、それに応えようとガンバリすぎてしまい、自分のキャパシティを超える仕事が降りかかってきても「ノー」と言えずに破綻してしまうのです。

 会社にすれば、業績アップに貢献している従業員、売上げのいい営業マンは、ココロのトラブルに見舞われても辞めてほしくないのが心情ですよね。でも、たとえその人の病気が治っても、復帰した職場が以前の環境のままなら、再びココロを病んでしまうのは目に見えています。

 その点でも、会社の業績を考えるなら、日ごろから従業員のココロをサポートするのは大切な仕事であることがわかります。

ストレスが引き起こす
「考え方のゆがみ」

 ストレスや悩みを抱えているとき、人は何ごとも極端に、しかも悲観的に考えてしまう傾向があります。頭の中が「マイナス思考」でいっぱいになってしまうのですね。それでは、うまくいくはずの仕事もうまくいきません。