実は「後ろ倒し」になっていないインターン
大企業や本採用スケジュールは後ろ倒しとなった。
しかし、「実際のスケジュールは以前と変わっていない」と言う人もいる。
それは、学生が実際に企業で研修生として働くことができる、インターンシップの存在である。
インターンシップの応募は、前年のスケジュールを踏襲している。
大学3年生の6月に募集が開始し、企業理解や職業理解を深めたい学生の多くが、早い段階から参加することとなった。
一方の企業側も、近年インターンシップに力を入れる傾向にある。
実際に、2016卒業生を対象としたリクナビのインターンシップ募集サイトがオープンした2014年6月1日時点での掲載社数は、前年の1362社に対して約2倍の2697社になった。
都内有名私大のキャリアセンターの方から聞くところによると、「例年にも増して学生のインターンシップへの関心が高く、学内のインターンシップセミナーは来場者が多過ぎて入場制限をかけました。一番大きな会場を押さえたのに、想像を遥かに上回る動きでした」とのこと。
後ろ倒された一方で、インターンシップを通して、早期から働くことのイメージを持とうとしたり、「とりあえずインターンはやっておかなくては」と、焦りを覚える学生が多かった。