経団連に加盟していない企業は
前年と同じ採用スケジュール

  そもそも、「後ろ倒し」は経団連加盟企業が対象である。当然、外資系企業やベンチャー企業など経団連に加盟していない企業は、これにとらわれずに採用活動を進めている。実際に、大学3年生の夏頃から選考がはじまり、大学3年の10〜2月頃には内定を出し始める。

  我究館の学生からも「外資系金融の〇〇に内定しました。就職活動を終了します!」とか「外資系コンサルティングファームに内定しました」「大手ベンチャーの〇〇に内定しました」などと、昨年の10月頃から報告があった。
こうした学生たちは、後ろ倒しに関係なく3年生になってすぐに就職活動をはじめ、狙い通りの内定を、早々に得ている。

  後ろ倒しスケジュールで就活をはじめた学生と、今まで通りに動いて内定をもらった学生。「採用の二極分化」などと言われ、あたかも前者が負け組で後者が勝ち組かのようにとらえられているが、それは誤解だ。実のところ、どちらもある「問題」を抱えながら、就活を続けている。
   次回は、今の就職活動中の学生が抱えている「問題」について、解説したいと思う。